この記事では保湿剤として幅広く使われている尿素の役割について解説するとともに、尿素含有医薬品や化粧品についてそれぞれの商品を比較していきます。
美しい肌を手に入れるためには、お肌の乾燥対策がとても重要になります。お肌が乾燥すると、敏感肌になってしまい外部からの刺激に弱くなってしまいますが、それだけではなく、ツヤやハリが失われてしまったり、テカリの原因になってしまったりするので外見にも影響が出てしまいます。
「美しい肌の条件」や「美しい肌になるための方法」についての記事もありますので、チェックしてください。
また、「ドライスキンには保湿が大切です」という記事で保湿の重要性についてしっかり解説しているので、興味がある方には、ぜひみていただきたいのですが、今回は保湿剤としてよく使われる尿素についての記事なります。
保湿剤にはエモリエントとモイスチャライザーがありますが、そのうちモイスチャライザーは保湿成分を含有した保湿剤で保湿効果が高いことが知られています。
商品化されている保湿成分の種類はさまざまですが、それぞれの特徴によって使い分けされています。
別の記事では代表的な保湿成分であるヘパリン類似物質やセラミドについても詳しく解説していますので参考にしてください。
それでは尿素について考えていきましょう。
尿素
尿素は角質層の保湿成分である天然保湿因子(NMF)の構成成分で全体の7%となっています。
角質の軟化作用や保湿作用がありますが、それ以外に軽度の殺菌作用もあります。
尿素が10%を超える濃度だと角質軟化作用が優位になりますが、10%以下では保湿剤として作用します。
角質の溶解剥離作用や保湿作用があることから、アトピー性皮膚炎や角化症、老人性乾皮症などに対して処方されています。
OTC医薬品でも同様の効果が期待されて商品化されています。
一方、化粧品では保湿剤としてハンドクリーム、化粧水、乳液、クリームなどに配合されています。
それでは、ここからは個別に見ていきましょう。
処方薬
いくつかの商品が発売されていますが、それぞれの効果を比較したデータはありません。
それぞれの薬剤ごとに濃度や剤形に特徴があるので、目的によって使い分けができます。
ケラチナミンコーワクリーム20%
基材はO/W型クリーム
防腐剤フリー
濃度は20%なので角質軟化作用が優位の保湿剤として使われます。
防腐剤が入っていないので衛生面に注意して使う必要があります。
パスタロンクリーム10%/20%、パスタロンソフト軟膏10%/20%、パスタロンローション10%
O/W型クリーム(クリーム)、W/O型クリーム(ソフト軟膏)、ローションの3種類。
防腐剤:なし(O/W型クリーム)、パラベン(W/O型クリーム、ローション)
ローション以外は10%と20%の2種類の濃度があるので基材の種類と濃度の組み合わせで、いろいろと使い分けができます。
尿素含有製剤のなかでW/O型クリームがあるのは唯一パスタロンだけになります。しっとりさせたい場合はW/O型のソフト軟膏がオススメです。
ウレパールクリーム10%、ウレパールローション10%
O/W型クリームとローションの2種類。
防腐剤:パラベン。
10%製剤なので保湿効果がメインになります。
防腐剤も入っているので菌が増殖する心配もありません。
O/W型クリームの中で唯一の防腐剤含有製剤となります。
剤形によって使い分けもできるので、保湿剤として使いやすいと思います。
以上は全て処方薬になります。処方薬は病院に受診して医師から発行された処方せんをもとに使用される医薬品です。
処方薬のメリット
処方薬にはいろいろなメリットがあります。
経済的なメリット
処方薬は医療保険により自己負担の割合が減るので経済的に助かります。
当然、処方薬は保険適応以外の目的では処方できないので、美容目的では使用できません。
アトピー性皮膚炎や魚鱗癬、角化症などの患者さんの方たちなどが治療目的で皮膚科を受診することで処方されます。
安心・安全
医師に診断してもらい、症状に合わせた適切かつ安全な治療を受けられることが受診のメリットです。
定期的に状態を確認してもらえるので安心です。
医師の指示によっては、患者さんの症状に合わせて数種類の塗り薬を薬局で混合してお渡しすることもあります。
患者さんの状態に合わせて薬の配合を変えられる、臨機応変な対応ができるメリットがあります。
もちろん処方薬は薬ですから処方医の指示に従った使用を心がけてください。
OTC医薬品
ケラチナミンコーワ
処方薬の製造販売元である興和株式会社の商品です。
処方薬と同じ名前の商品ですが、いろいろな種類が発売されているので用途に合わせて選択できます。
20%尿素配合クリーム
添加剤も含めて処方薬と全く同じ成分。
防腐剤:なし
処方薬と同じ内容ですので、同等の作用が期待できます。
防腐剤が入っていない特徴も同じですので、適切な管理が必要です。
尿素濃度20%なので角化して硬くなった肌に使用して下さい。傷などがあると刺激になることがありますので気をつけてください。
15歳未満の方にも使えないので注意してください。
乳状液10/20(尿素10%/20%配合)
有効成分:ジフェンヒドラミン、グリチルレチン酸。
防腐剤:パラベン(尿素10%)/なし(尿素20%)
乳液タイプのローションです。
痒み止めのジフェンヒドラミンと炎症を抑えるグリチルレチン酸が含まれていて痒みのあるドライスキンをターゲットにしています。
20%のタイプは保湿よりも角質を軟化させるタイプになります。
15歳未満の方にも使えないので注意してください。
痒みのあるドライスキンをターゲットとするなら10%のタイプで十分です。
保湿剤として日常使用するには、グリチルレチン酸とジフェンヒドラミンは余分なのでオススメしません。
あくまでも痒みのあるドライスキンに使うようにしてください。
10%のタイプは子供にも使えることになっていますが、お子さんのスキンケアはデリケートなので安易にこういった薬に頼らないで皮膚科に相談した方がいいと思います。
そのうえでOTC医薬品や化粧品などでケアするのであれば、ヘパリン類似物質やセラミド含有の商品が安全に使えると思います。
アロマハンドクリーム(尿素10%配合)
ローズ・ジャスミン・ラベンダーの3種類の香りを選べるハンドクリーム。
有効成分:ジフェンヒドラミン、グリチルレチン酸。
防腐剤:パラベン
保湿剤として機能しますが、炎症を抑えるグリチルリチンと痒み止めのジフェンヒドラミンが配合されているので、痒みなどがなければ別のハンドクリームでいいと思います。
傷などがあると刺激になりますので、注意してください。
パラベン配合なので衛生面では安心感があります。
パスタロン
ゾウのキャラクター、サトちゃんでお馴染みの佐藤製薬の商品。処方薬と同じ名前の商品ですが、成分は処方薬とは違うので使い方に注意が必要です。
パスタロンM20%
有効成分:グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール。
防腐剤:パラベン
尿素濃度20%なので角化して硬くなった肌に使用して下さい。
血行促進作用のある酢酸トコフェロールが配合されているので保湿効果も期待できます。
グリチルリチン酸は弱い抗炎症作用なので安心して使えると言われて多くの製品に使われています。
グリチルリチン酸についてはこちらのページも参考にしてください。
防腐剤のパラベン含有なので衛生面は安心です。
パスタロンSEクリーム(尿素10%配合)
有効成分:グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール
添加剤として合成セラミド含有。
防腐剤:パラベン
相乗効果がどの程度あるかは分かりませんが、尿素の濃度、セラミド配合から保湿に特化したクリーム。
この商品は角化症やドライスキンをターゲットにしていますが、角化症への効果よりも保湿効果がメインです。
この商品も炎症を抑えるグリチルリチン酸が含まれているので、むやみに保湿目的では使わず、痒みや炎症があるとき限定で使ってください。
パスタロンSEローション(尿素10%配合)
有効成分:ジフェンヒドラミン、クロタミトン、グリチルリチン酸ニカリウム、酢酸トコフェロール
添加剤として合成セラミド含有。
防腐剤:パラベン
SEクリームの有効成分とさらに痒み止めが配合されています。
ローションタイプなので広範囲の痒みを伴うドライスキンに適しています。
ウレパール
ウレパールは大塚グループの商品。
販売元は処方薬と別の子会社ですが、製造元は同じ大塚製薬工場ですので品質は同等だと思います。
尿素濃度10%なので保湿剤としての効果が期待されています。
クリームとローションがあるので使い分けができます。
有効成分は処方薬とは違うので使用方法には注意が必要です。
ウレパールプラスクリーム(尿素10%配合)
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン、d-カンフル酢酸トコフェロール。
防腐剤:パラベン
局所麻酔薬のリドカインと抗ヒスタミン薬のジフェンヒドラミンの2種類を痒み止めとして配合。
d-カンフルとビタミンEのトコフェロールを血行促進目的で配合。
尿素濃度10%ですから保湿剤として痒みが強いドライスキンに使えます。
ただ傷やひどいヒビ割れがあるような部位には使えません。
痒み止めや局所麻酔薬が配合されているのでスキンケア用の保湿剤には不向きです。
痒みがあるときのみ使用するようにして下さい。
パラベン配合なので衛生面では問題ありません。
ウレパールプラスローション(尿素10%配合)
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン。
防腐剤:なし
ローションタイプなので広範囲の塗布に優れています。
クリームと同じで局所麻酔薬のリドカインと抗ヒスタミン薬の2種類を痒み止めとして配合されています。
痒み止めや局所麻酔薬が配合されているのでローションタイプでもスキンケア用の保湿剤には不向きです。
一方でアルコールを含んでいるので、アルコールに過敏の方は注意が必要です。
子どもにも使えるとなっていますが、極力使うことを避けて下さい。
またアルコール以外防腐剤は配合されていないので衛生面でも不安になります。
メンターム
メンソレータムに似た名前の商品名ですね。それもそのはず、元は同じ由来。
製造販売は近江兄弟社。
あまり聞き覚えのない会社ですが、昔メンソレータムを輸入販売していた会社です。
その後なんやかんやで近江兄弟社は商標権を返還。
ロート製薬がメンソレータムの商標権を獲得、その後メンソレータム社を買収したので、今ではメンソレータムはロート製薬の薬になっています。
近江兄弟社はメンソレータム販売時に蓄えた知識と技術でメンソレータムと同じ成分の薬をメンタームという名前で販売しています。
かなり脱線しましたが、以下の商品はメンソレータムとは別の有効成分、性質のオリジナル商品です。
メンタームU20クリーム(尿素20%配合)
有効成分:グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール。
防腐剤:パラベン
パスタロンM20%と同じ有効成分ですので、基本的には効果、注意点も同じです。
基材が違うのでベタつき感などの使用感に違いはありますが、それ以外に大きな違いはないです。
メンタームEXプラス(尿素10%配合)
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン、d-カンフル酢酸トコフェロール含有。
防腐剤:パラベン
ウレパールプラスクリームと全く同じ有効成分。
これも基材はウレパールとは違いますので好みで使い分けていいと思います。
メンタームEXローション(尿素10%配合)
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン、d-カンフル酢酸トコフェロール含有。
メンタームEXプラスのローションタイプ。
ウレパールローションとは違って血行促進作用のd-カンフルと酢酸トコフェロールが含まれています。
アルコールフリー
防腐剤:パラベン
基本的な用途はウレパールローションと同じで、広範囲への塗布に向いています。
化粧水代わりなど日常のスキンケア目的では使わないようにしましょう。
フェルゼア
皆さんご存知のライオン株式会社の商品です。
フェルゼアDX20ローション(尿素20%含有)
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン、グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール含有。
防腐剤:なし
局所麻酔薬のリドカインと抗ヒスタミン薬ジフェンヒドラミン、抗炎症薬のグリチルリチン酸の3種類を痒み止めとして配合。
乳液タイプのローションになります。
乾燥して角化した痒みの伴う肌への使用に特化した商品です。
ポンプ式のボトルなので使いやすいですが、防腐剤フリーなので清潔に使用することを心がけて下さい。
15歳未満は使用できないので注意してください。
フェルゼアHA20クリーム(尿素20%含有)
有効成分:グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール含有。
添加物としてヒアルロン酸配合。
防腐剤:パラベン。
パスタロンM20%やメンタームU20クリームと同じ有効成分ですので、基本的には効果、注意点も同じです。
保湿剤としてヒアルロン酸が含まれている点は他の商品と異なるポイント。
角質の軟化と保湿効果を求めた商品です。
こちらも15歳未満は使用できないので注意してください。
メディターム尿素シリーズ
ラクール薬品販売株式会社の商品。
東光薬品工業株式会社のグループ会社とのことです。
外用薬を主力に販売する製薬会社の商品になります。
メディターム20DXクリーム/ローション(尿素20%含有)
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン、グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール含有。
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン、グリチルレチン酸、酢酸トコフェロール含有。
防腐剤:パラベン
局所麻酔薬のリドカインと抗ヒスタミン薬ジフェンヒドラミン、抗炎症薬のグリチルリチン酸の3種類を痒み止めとして配合。
ライオン株式会社のフェルゼアDX20ローションとほぼ同じ有効成分です。
クリームと乳液の2種類があるので肌の状態で使い分けることができます。
パラベンが配合されているの衛生面では安全です。
効果や注意点についてはフェルゼアDX 20ローションと同じです。
15歳未満は使用できない点も同じになります。
メディターム20E(尿素20%含有)
有効成分:トコフェロール酢酸エステル、グリチルリチン酸一アンモニウム
防腐剤:パラベン
パスタロンM20%やメンタームU20クリームと同じ有効成分ですので、基本的には効果、注意点も同じです。
トコフェロールによる血行促進とグリチルリチン酸の抗炎症作用もある角化軟化の保湿剤です。
こちらも15歳未満は使用できないので注意してください。
その他
ウレコート20α/エプール20α/エフカイ20α/オノフェ20α/ノリアス20α/モナリアクリーム/ラウマー20α/ラカナウ20α/ラホヤ20α
これらの商品は別々の会社が販売している商品ですが、製造元はすべて万協製薬株式会社が行っています。
万協製薬は外用薬製造に特化した会社でして、自社販売以外にも委託製造を請け負っています。
尿素20%配合。
有効成分:トコフェロール酢酸エステル、グリチルリチン酸モノアンモニウム。
防腐剤:パラベン
添加剤も全て同じものが使われています。
違いといえば外観と内容量(グラム)です。
基本的にはパスタロンM20やメンタームU20と同じような有効成分ですので、基本的には効果、注意点も同じです。
基材や添加剤はパスタロンM20やメンタームU20とは違いますので、使用感は違ってきます。
アージュUX/ウレコート/ウレアルファ/エピナールUX/パンパスUX/マンナUX/
これらの商品も別々の会社が販売している商品ですが、製造元はすべて万協製薬株式会社が行っています。
尿素10%配合。
有効成分:リドカイン、ジフェンヒドラミン、d-カンフル酢酸トコフェロール。
防腐剤:パラベン
添加剤も同じで内容量や外観が異なります。
ウレパールプラスクリームやメンタームEXプラスと同じ有効成分。
指定医薬部外品
医薬部外品は薬局以外でも買うことができる比較的安全な商品です。
その中でも指定医薬部外品は過去に医薬品として販売されていましたが、規制緩和によって医薬部外品扱いになった商品です。
そのため医薬品と同じ濃度の尿素を配合した商品が販売されています。
フェルゼア クリームM(尿素10%含有)
ライオンの指定医薬部外品。
有効成分:グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール。
添加剤としてヒアルロン酸含有。
防腐剤:パラベン。
指定医薬部外品なので尿素10%含有しています。
ヒアルロン酸も配合されているので充分な保湿効果が得られると思います。
医薬品のパスタロンSEクリームと有効成分が同じなので用途も同じになります。
保湿剤としてヒアルロン酸(フェルゼア)とセラミド(パスタロン)の違いはあるものの、保湿に特化した商品であることに変わりありません。
炎症を抑えるグリチルリチン酸が含まれているので、むやみに保湿目的では使わず、痒みや炎症があるとき限定で使ってください。
メディターム10%尿素(尿素10%含有)
ラクール薬品の指定医薬部外品。
尿素以外の有効成分は配合されていないシンプルな保湿剤。
保湿成分:ヒアルロン酸
防腐剤:パラベン
尿素の濃度、ヒアルロン酸配合、余計なものを含まないなど尿素の保湿剤として使いやすい商品だと思います。
尿素10%クリーム(尿素10%含有)
こちらは資生堂の指定医薬部外品になります。
有効成分:グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール
保湿成分:ヒアルロン酸
防腐剤:パラベン
フェルゼアクリームMと同じ有効成分ですが、含有量はファルゼアより少ないので抗炎症作用は弱めになります。
特徴や注意点はフェルゼアと同じですので割愛します。
添加剤の種類は違うので使用感で好みが分かれると思います。
ボトルとチューブタイプがありますので用途によって使い分けられるのは便利です。
医薬部外品
医薬部外品なので尿素の成分は医薬品より少ないですが、どれくらいの成分が含まれているか表示されていません。
効果としては医薬品より弱く、副作用の危険性はないとされています。
ですが正しい使い方をしなければ、有害になることもありますので注意が必要です。
これは医薬部外品だからではなく、化粧品やサプリメントにも言えることです。
パスタロンLクリーム(尿素含有率不明)
こちらもゾウのサトちゃんでおなじみの佐藤製薬の商品です。
成分としては尿素のみですので、単純な尿素含有クリームです。
防腐剤:パラベン
含有量は分かりませんが、10%よりは低いので弱い保湿効果のあるクリームと考えることができます。
他の成分はないので単純な保湿剤として使いやすいと思います。
添加物は医薬品のパスタロンクリームにもっとも近い内容です。
防腐剤としてパラベンも含まれています。
薬用モアディープ(尿素含有率不明)
資生堂の医薬部外品になります。
医薬品なので尿素の濃度は不明です。
有効成分:酢酸dl-α-トコフェロール
防腐剤:なし
マッサージ用のツブツブが配合されているのが特徴的です。
トコフェロールとツブツブのマッサージで血行促進を狙っています。
防腐剤が入っていないの清潔な使用を心がけてください。
化粧品
すこやか素肌 尿素のしっとりクリーム
石澤研究所が販売している化粧品。
化粧品なので尿素の含量は1%以下。
保湿成分:ヒト型セラミド、ヒアルロン酸
防腐剤:フェノキシエタノール
尿素の保湿剤として取り上げていいか少し自信がありませんが、
尿素以外にセラミドとヒアルロン酸の保湿成分が含まれています。
尿素の濃度が低いので尿素の効果はおまけ程度と思った方がいいと思います。
保湿効果のメインはヒアルロン酸とセラミド。
ベタつきが少ない保湿剤として使えますね。
フェノキシエタノールを防腐剤に使用しているノンパラベンの商品。
フェノキシエタノールは肌に多く存在している菌に対する殺菌効果が弱いので、防腐剤として単独で使用するには物足りないです。
衛生管理をしっかりしないと逆に炎症を起こすリスクがあるので注意して下さい。
すこやか素肌 尿素のしっとり化粧水
前述の尿素のしっとりクリームの化粧水バージョン。
1%以下の尿素配合です。
保湿成分:ヒト型セラミド、ヒアルロン酸
抗炎症物質:グリチルリチン酸2K含有。
防腐剤:フェノキシエタノール
しっかり保湿できる化粧水だと思います。
グリチルリチン酸が配合されていますがあまり必要性は感じませんし、配合されている量もあまり多くないと思います。
注意点としてはアルコールを含有している、防腐剤がフェノキシエタノールのみしか入っていないといったところです。
十分な保湿成分に加え、複数の果汁エキスまでも保湿剤として混ざっているので、過敏反応などには注意してください。
尿素配合ボディミルク
全身に使える乳液タイプ。
尿素とトコフェロール配合。
防腐剤:パラベン
化粧品なので含有量は少ないです。
尿素の保湿効果はおまけ程度と思っておきましょう。
まとめ
ここまで保湿剤としての尿素の役割と尿素の商品の違いについて解説してきました。
尿素は保湿剤として知られていますが濃度によって特徴が変わってきます。
尿素が10%を超える濃度だと角質軟化作用が優位になりますが、10%以下では保湿剤として作用します。
処方薬から化粧品まで幅広く尿素の商品が販売されています。
選ぶポイントは尿素の濃度と尿素以外の有効成分、そしてクリームやローションなどの剤形です。
こういったポイントを確認しながら目的に合った商品を選んでください。
今回の記事を読んで、ドライスキンケアに興味を持った方はこちらの記事もぜひチェックしてください。さらに、「そもそも美しい肌って何?」、「美白肌のためのスキンケアを幅広く知りたい」、「肌に良い漢方について知りたい」などと思っている方向けの記事も書いているので、そちらもご覧ください。
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